事務所の起源と求める弁護士像 〜新田・天野法律事務所の代表2人に聞いてみた〜

2009年『新田・天野法律事務所』設立

――新田・天野法律事務所の特徴を教えてください。

新田弁護士

名前の通り新田明哲と天野秀孝の2人が共同代表でやっています。仕事は保険会社をクライアントにする仕事が多く、損害賠償や保険金の支払いが問題となる事案を多く扱っています。ですので、一般個人の方というよりむしろ企業からの依頼が多い法律事務所です。

天野弁護士

仕事のやり方は、原則『全件合議制』で行っています。言い方を変えれば入った新人の方がひとりで事案を任されることはまず無くて、新人の方+1人もしくは2人の弁護士が付いて合議で進めていく体制を取っています。基本的に事件の話や議論をすることが好きな弁護士が多いので、色んな事件についてみんなでいつも話し合っている事務所だと思いますね。

――新田・天野法律事務所立ち上げの経緯を教えてください。

天野弁護士

新田弁護士との出会いは、私が弁護士登録をした2005年のことです。当時、就職活動で、訴訟に強い、訴訟中心の事務所に惹かれて応募をしたところ、そのときの採用担当が新田弁護士だったんですね。そして、その法律事務所の中で一番よく指導していただいた弁護士が新田弁護士であり、4年ほどその事務所で一緒に仕事をしました。

新田弁護士

それから私が事務所を独立したのが2009年のことでした。最初は『新田法律事務所』として私1人で独立開業して、訴訟に強い今の事務所の形を確立していったのですが、様々なクライアントと仕事をしていく中で、もう1人弁護士が欲しいと思ったときに、一番仕事のやり方もわかっていて気の合う天野弁護士に声をかけたのが、新田・天野法律事務所立ち上げの流れになりますね。
それから少しずつ人数を増やしていって、事務所のスペースも広がっていって今の形になっています。組織として、訴訟に強い弁護士に自分もなりたいし、訴訟に強い弁護士を育てることは現時点で十分できているかなと思っています。

頼りになる事務局、模範になる弁護士と仕事ができる環境

――事務所の雰囲気を教えてください。

新田弁護士

他の事務所と比べて最も違うのは弁護士と事務局の間の敷居が低く、距離感が近いところだと思います。事務局が弁護士をカバーしてくれますし、ミスを指摘してくれることもあります。私自身も弁護士と事務局の関係は、同じ仕事を違う役割でやっているだけだと思っているので、同じ仲間として敬意を持ち合ってやっているのはうちの事務所の特徴だと思いますね。

天野弁護士

そうですね。よく弁護士事務所って各弁護士に事務局が秘書のような形で1人就くパターンが一般的だと思うのですが、弊所の場合は弁護士1人ごとに事務局の誰かが秘書的に就くという制度ではなく、事務局全体が一体となって全弁護士をフォローするシステムになっています。そういった意味でいうと、お客さんへの法的なサービス、事件を解決するプロセスにおいて、事務局も弁護士も一体となって、みんなでサービスを届ける意識とイメージを持って仕事に取り組んでいます。なので、「弁護士だから偉い」などの身分の垣根は全くありません。私なんかミスをするとよく事務局に怒られます(笑)。

――現在、事務所で働く弁護士の雰囲気はどうですか?

新田弁護士

主任として担当してもらう事案の数も多いのですが、とにかく任された事案に対して責任をもって、諦めたり、妥協せずに結果を追求してくれています。これから入ってくる弁護士にとっても模範になる3人だと思います。3人とも得意な部分や性格もバラバラですけど、各々の長所を活かし、短所があれば他人の長所を見倣って、切磋琢磨しながらこれまで育ってきてもらっていますね。

天野弁護士

真之介弁護士もそうですし、その後に続いた寺澤弁護士、冨田弁護士も、3人とも期待に違わぬ育ち方をしてくれています。私たちは「3年で業界のトップに立つ!」というコンセプトで採用・指導をしているのですが、期待以上の結果を出してくれており、まさに彼らは保険業界の訴訟では誰にも負けない!と、私どもも思っていますし、多分本人たちも結果を出し続けているのでそう思っていると思います。
そういった意味でいうと、新しく入ってくる人たちにとってはこれ以上ない模範モデルかなというふうに思っています。……褒めすぎかな?

新田弁護士

いやいや、いいんじゃないですか。

天野弁護士

はっはっはっ。でも、実際そうでしょ?

新田弁護士

うん。うん。

3年で業界一の訴訟弁護士へ

――どんな人に入所して欲しいですか?

新田弁護士

私たちは「(入所後)3年で業界の一人前の訴訟弁護士になろう!」というのを目指してやっているので、入所される方にとっては、事案の内容的にも、数の上でも正直大変だとは思います。しかし、明確な目標がある中でひとつひとつステップを踏んでほしいですし、もちろんほったらかしにはしません。研修制度もしっかり作っていますし、わからなければ話を聞きに行く、あるいは意見をぶつけられる環境も整えています。ですので、最終的に一人前の訴訟弁護士になりたいんだ!という方にとって、うちより適した事務所はないんじゃないかと思っていますので、そういう方にぜひ入ってほしいですね。

天野弁護士

そうですね。成長欲と成功欲を強く持った方に来ていただきたいなと思っています。成長、成功に関していうと、弊所でちゃんとやっていれば、3年でこの業界で一流の訴訟弁護士になれるはずです。その強い思いを持って来ていただきたいなと思っています。訴訟弁護士である以上、勝ちにこだわる姿勢を強く持っている方が適していると思います。自分が担当する訴訟で勝つためには何が必要なのかを考えて、それに必要なことであればたとえ突拍子もないことでも必ず背中を押します。例えば「どうしても訴訟に勝つための調査で遠方の現場に行く必要があります」となったとしても、我々で合議したうえで「確かにそれが取っ掛かりになるかも」と思ったら「よし、それ行って来い」と、旅費等の費用も事務所が出して背中を押します。それくらい1件1件の事案に対して強い思いを持って、必要なことを自分で探して、それをやりたいと自らアピールしてくれる。そういった人材が一番望ましいです。そんな強い成長意欲と勝ちにこだわりを持っている方にぜひ来ていただきたいなと思っています。

新田弁護士

確かに、うちは負けず嫌いの方が合ってるかもしれないですね。
もちろん、基礎からしっかり教えますし、最初から事案をやるのではなく、我々が担当するのを横で見てもらうなどのステップを踏んでもらいます。そこで自分の成長を感じられる。そういうのが楽しいと思っていただける方であればこの事務所で楽しく仕事ができるんじゃないかなと思います。

――これから弁護士になる人たちに一言メッセージをお願いします。

新田弁護士

これを見ている多くの人は、弁護士を目指してロースクールに入り、司法試験を受けてというステップを踏んで来られているのではないかと思います。ぜひいま一度、何のためにステップを踏み、何のために弁護士になるのか、合格したあとでも構いませんのでよく考えてみてください。
私は負けず嫌いで人と勝負をして勝つのが好きなタイプだったので、「訴訟をやりたい!訴訟で勝つ弁護士になりたい!」と思って、これまで20年以上やってきて、その最初の軸が今もブレていないと思っています。
「自分はどんな弁護士になりたいのか」
ぜひそのイメージを膨らませながら、就職活動に取り組んでみてください。

天野弁護士

当然のことだと思いますが、弁護士になることがゴールではないと思います。これからどうするかの方がよほど大事で、様々な業界、仕事の内容、道が数多く開かれていて、いろんな道があると思うのですが、「自分にとって何が一番したいことなのか」「自分にとって何が一番合うのか」を、妥協することなく、よくよく考えてから今後の就職先を決めるのが良いと思います。
あとこれは私の個人的な意見ですが、弁護士業はサービス業だと思っています。お客さんに対してのサービスであることを忘れずに日々の仕事に取り組んでいると、嫌なことも全然嫌に思わなくなります。ひとつご参考になれば幸いです。